親御さんの入院や介護で、「仕事をどうしよう」「辞めるしかないのだろうか」と思いつめているかもしれません。その決断を急ぐ前に、知っておいてほしい制度があります。介護のために仕事を休める制度と、その間の収入を一部おぎなう「介護休業給付」です。辞めずに乗り切る道が、あるかもしれません。
先に全体像をお伝えします。仕事を休むための制度(介護休業・介護休暇)は勤務先に申し出るもの、その間の収入を支える給付金(介護休業給付)はハローワークへの手続きです。この二つは別のものです。
介護休業給付金は、いくらもらえる?
介護休業給付は、雇用保険から支給される給付です。厚生労働省の案内では、休業開始時の賃金日額をもとに、その一定割合(休業開始時賃金日額のおよそ67%相当)が支給される場合があるとされています。ただし、この割合や上限額は改定されることがあり、人によって条件も異なります。実際の金額は、下記の公式ページとハローワークでご確認ください。
受け取るための主な条件
介護休業給付には、いくつかの条件があります。おおまかには、次のような点が関わってきます。
- 雇用保険に加入して働いていること
- 2週間以上、常時介護が必要な家族(配偶者・父母・子など)を介護するために休業すること
- 休業を始める前の一定期間に、必要な被保険者期間があること
- 有期雇用(契約社員など)の方には、追加の要件がある場合があること
「自分は対象になるだろうか」と迷ったら、まずは勤務先とハローワークに相談してみてください。条件にあてはまるかどうかを、一つずつ確かめられます。
「休む制度」は勤務先に申し出るもの
給付金とは別に、仕事を休むための制度そのものは、育児・介護休業法にもとづいて勤務先に申し出ます。代表的なものは次の二つです。
介護休業
まとまった期間、介護のために仕事を休む制度です。対象となる家族一人につき取得できる日数や、分割して取れる回数には決まりがあります(日数・回数は見直されることがあります)。この休業期間が、介護休業給付の対象になります。
介護休暇
通院の付き添いや手続きなど、短い単位で休みたいときに使える制度です。1年間に取得できる日数の上限があり、時間単位で取得できるようになっています(日数・取得方法は見直されることがあります)。
育児・介護休業法について(介護休業・介護休暇/厚生労働省)手続きの流れ(おおまかに)
- まず勤務先に「家族の介護でしばらく休みが必要になりそうです」と相談する
- 勤務先の案内にそって、介護休業・介護休暇を申し出る
- 介護休業給付は、勤務先を通じて、またはご自身でハローワークに手続きする
- 賃金の証明書など必要な書類は、勤務先とハローワークで確認する
今日は、一報だけで大丈夫です
入院初日から、休みの制度をすべて調べきる必要はありません。今日のところは、上司に「家族の入院で、しばらく調整が必要になりそうです」と一報を入れるだけで十分です。制度の詳しい検討は、少し落ち着いてからで間に合います。
仕事のこと、お金のこと、介護のこと。今は同時に押し寄せて見えるかもしれませんが、時間軸ごとに整理した「急なそなえチェックリスト」で、今日・今週・今月に確かめることを順番に見ていけます。ひとつずつで大丈夫です。